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今夜はお通夜。喪主として何をすればいいのか、挨拶で何を話せばいいのか、落ち着かない気持ちでこのページを開いた方も多いはずです。
結論から言うと、通夜の喪主のいちばんの役目は、故人のそばに座って弔問を受けることです。進行は葬儀社や世話役に任せてよく、喪主が自分でするのは「焼香」「挨拶」「通夜振る舞いの締め」の3つだけなんです。
この記事を読めば、通夜の流れの中で、喪主がいつどこにいて何をするのかが分かります。
通夜の喪主は「座って弔問を受ける人」です
通夜では、喪主は遺族の席に座ったまま、故人に代わってお悔やみを受けます。弔問客を出迎えたり見送ったりして動き回る必要はありません。
『喪主なんだから、来てくれた人一人ひとりに挨拶して回らないと』と思っていませんか。実は、通夜の喪主は動き回らないのが基本なんです。
全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)は、遺族は先に着席し、故人のそばで弔問客のお悔やみを受けると説明しています。だから、弔問客を送ったりはしないんです。喪主が座っていることは、失礼ではなく作法の一つです。
- 僧侶が着いた時の挨拶
- 最初の焼香
- 通夜の最後のお礼の挨拶
- 通夜振る舞いの席への案内と締めの挨拶
- 受付と香典の管理
- 弔問客の席への案内
- 式の進行と司会
- 料理や飲み物の手配
通夜は、亡くなった当日の夜に近親者だけで行う「仮通夜」と、翌日に納棺して行う「本通夜」に分けて考えるのが普通だと全互協は説明しています。この記事で扱うのは、弔問客を迎える本通夜です。
最近の通夜は、翌日の告別式に来られない人がお別れをする場という意味合いも強く、告別式より人が多いこともあります。喪主として挨拶する相手が多いのは、むしろ通夜のほうかもしれません。
葬儀全体の中で通夜がどこにあたるかは、喪主から見た葬儀の流れ でまとめています。
喪主の家族は、通夜で何をする?
喪主の妻や子どもなど、喪主の家族も遺族の席に座って弔問を受けます。弔問客からお悔やみを言われたら、深く頭を下げて短く返すだけで十分です。
「本日はお越しいただき、ありがとうございます」
「生前は大変お世話になりました」
この2つを覚えておけば、どんな相手にも使えます。
喪主が手を離せない時に、僧侶や世話役との連絡役を引き受けてもらえると、喪主はずいぶん助かりますよ。喪主の家族の立場は 喪主の家族の立場 でも紹介しています。
通夜の流れを、喪主の立ち位置で追ってみましょう
今の通夜は、夕方から1〜2時間ほどで終える「半通夜」が一般的です。受付から通夜振る舞いの終わりまで、喪主がどこにいて何をするかを時間の順に並べました。
通夜の流れを書いたページはたくさんありますが、喪主目線でまとめたものは意外と少ないんですよね。ここでは「喪主の立ち位置」だけを追いかけてみます。

| 時間の目安 | 通夜の流れ | 喪主がいる場所 | 喪主がすること |
|---|---|---|---|
| 開始前 | 僧侶の到着 | 控室 | 世話役代表と挨拶し、打ち合わせに加わる |
| 開始の30分前 | 受付開始 | 遺族の席 | 先に着席し、弔問客のお悔やみを受ける |
| 開始 | 一同着席・僧侶入場・読経 | 祭壇に向かって右側の、棺にいちばん近い席 | 静かに読経を聞く |
| 読経の途中 | 焼香 | 祭壇の前 | 僧侶に続いて最初に焼香する |
| 読経のあと | 僧侶退場 | 遺族の席 | 黙礼で見送る |
| 式の終わり | 喪主の挨拶 | 遺族の席の前 | 弔問のお礼を述べ、通夜振る舞いへ案内する |
| 終了後 | 通夜振る舞い | 会食の席 | 弔問客をもてなし、締めの挨拶をする |
| 夜 | 付き添い | 故人のそば | ろうそくや線香の番をする(交代でよい) |
開始の時刻や受付の目安は、全互協の説明によるものです。式場や地域で違うので、葬儀社の担当者と打ち合わせで確かめておきましょう。
通夜の席はどこに座る?
全互協によると、通夜の席は祭壇に向かって右側に喪主・遺族・近親者、左側に葬儀委員長や世話役、友人・知人、会社関係の人が座るのが一般的です。喪主は、棺にいちばん近い席に座ります。

一般の弔問客は、着いた順やグループごとに座ってもらう形が多いです。席の案内は世話役や葬儀社がしてくれるので、喪主は自分の席に座っていて大丈夫ですよ。
僧侶が着いたら
僧侶が着いたら控室に案内し、喪主と世話役代表が挨拶をして、お茶とお菓子でもてなします。この時に葬儀社の担当者も交えて、通夜と葬儀の進め方を確かめておくと全互協は説明しています。
通夜振る舞いの席に僧侶が加わるかどうかも、ここで確かめておきます。
加わらない時は、御膳料を包んで渡すのが一般的です。御車代も、そのつど渡します。
「本日はお忙しいところありがとうございます。不慣れで行き届かないところもあるかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします」
これくらいの短い挨拶で十分です。
全互協は、白い封筒か奉書紙・半紙に包み、「御膳料」「御車代」と表書きして、水引はつけないと説明しています。包む額は地域やお寺で違うので、葬儀社に聞いてみてください。
焼香の順番
焼香は、僧侶に続いて喪主が最初に行い、遺族、親族、世話役代表、一般の弔問客と席の順に進みます。僧侶か進行係が合図をしてくれるので、それに合わせて立てば大丈夫です。
焼香の時は僧侶に一礼して祭壇の前へ進み、終わったら席の人に一礼して戻ります。焼香の回数は宗派で違うので、迷ったら葬儀社の担当者にそっと聞いておきましょう。
読経のあとに、僧侶が短い法話をすることもあります。全互協によると、読経のあと説教がある時は、説教が終わってから焼香に移ります。
喪主が最初に焼香するのは、遺族を代表して故人にお参りするためです。
『最初だと周りに見られて緊張する』と感じる方もいますよね。でも、作法の細かさより、故人を思う気持ちのほうが大切です。落ち着いて手を合わせれば大丈夫ですよ。
通夜の喪主挨拶は、お礼と案内だけで十分です
通夜の挨拶は、弔問へのお礼、故人が生前お世話になったことへの感謝、通夜振る舞いへの案内、の3つを入れれば形になります。1分もかからない長さで大丈夫です。
人前で話すのが苦手な方にとって、通夜の挨拶はいちばん気が重いところですよね。でも、全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)も、会葬者は遺族のつらさを察しているので、挨拶は簡単なもので十分だとしています。
全互協が挙げている通夜の喪主の挨拶は、弔問のお礼と、生前の故人への厚誼への感謝を述べ、通夜振る舞いの用意があればその席に誘って締めくくる、という形です。
- 自分が誰かを名乗る(「故人の長男の〇〇です」など)
- 今日来てくれたことへのお礼を言う
- 生前お世話になったことへの感謝を伝える
- 通夜振る舞いの席へ案内する
- 翌日の葬儀・告別式の時間を伝える
例えば、こんな言い方です。
「本日はお忙しい中、母のためにお越しいただき、ありがとうございました。生前は皆さまに大変お世話になりました。ささやかではございますが、別室にお食事を用意しておりますので、お時間の許す方はお召し上がりください」
紙に書いたものを読んでもかまいません。声が詰まってしまっても、それで失礼になることはないんです。
挨拶で、故人を「母」と呼んでもいい?
呼んでかまいません。全互協の挨拶の例文も「父〇〇のために」のように、続柄で呼ぶ形になっています。
弔問客に向けて話す時は「故人」「母」「父」のどれでも失礼にはなりません。言いやすい呼び方で、気持ちを込めて話すことのほうが大切なんです。
故人の思い出を入れてもいい?
入れてかまいません。好きだったことや、最後の様子に触れると、来てくれた人も故人を思い出しやすくなります。
ただ、長くなると喪主自身がつらくなることもあります。思い出は一つか二つにしぼって、「庭の花を育てるのが好きな母でした」のように一文で添える程度がちょうどいいですよ。
全葬連は、「重ね重ね」「度々」「再び」のように言葉を繰り返す言い回しは、不幸が重なることを連想させるので避けると説明しています。気になる時は「改めて」「心より」に言い換えておくと安心です。
通夜や告別式、精進落としの挨拶の例文は、喪主の挨拶の例文 にまとめています。
通夜振る舞いで喪主がすること
通夜振る舞いは、弔問に来てくれた人へのお礼の食事です。料理は葬儀社に頼むのが一般的で、喪主はお礼を伝えて回り、最後に締めの挨拶をします。
全互協は、通夜振る舞いには弔問へのお礼の気持ちとともに、故人とこの世で最後の食事を共にしてもらうという意味もあると説明しています。だから、たくさん食べてもらうことより、故人の話をしながら過ごしてもらうことが大切なんです。
料理と飲み物の準備
昔は肉や魚を避けた精進料理を出す習わしがありましたが、全互協によると最近はあまりこだわらず、寿司などをふるまうことが多いそうです。お酒は、弔問客にひととおり行き渡る程度にします。
最近は、通夜振る舞い自体を簡単にして、折り詰めや飲み物を持ち帰ってもらう形も増えています。地域によっては通夜振る舞いをしないところもあるので、家族と葬儀社で相談して決めましょう。
- 料理の量は、来る人数の見込みに合っているか
- 世話役や受付をしてくれた人の分もあるか
- 僧侶が席に加わるかどうか
- 終わりの時刻と、締めの挨拶をする人
- 持ち帰り用を用意するかどうか
通夜振る舞いは、弔問客だけでなく世話役や係の人にも出すものだと全互協は説明しています。手伝ってくれた人に「先に召し上がってください」と声をかけておくと、気持ちが伝わりますよ。
通夜振る舞いの席では、喪主は自分が食べるより、席を回ってお礼を伝える側になります。とはいえ、全員と長く話す必要はありません。
弔問客から「大変だったね」と声をかけられたら、「ありがとうございます。おかげさまで、なんとか」と返すだけで大丈夫です。
無理に会話を続けようとしなくていいんです。
締めの挨拶と、見送らない理由
予定の時刻が来たら、喪主か世話役代表が終わりを告げて、お礼の挨拶をします。全互協では、午後9時から10時ごろが目安です。
締めの挨拶は、例えばこんな形です。
「おかげさまで、無事に父の通夜を務めることができました。ありがとうございました。明日のご予定もおありかと思いますので、今夜はこれでお開きにさせていただきます。明日の葬儀もどうぞよろしくお願いいたします」
『帰る人を見送らないのは、冷たく見えないかな』と気にする方もいますよね。
全互協は、通夜振る舞いが終わっても喪主は見送りをせず、座ったまま挨拶するか目礼をして見送るだけにすると説明しています。遺族は故人のそばにいる、という考え方なんです。
料理や進行は葬儀社に任せられます
通夜振る舞いの料理は、葬儀社に依頼して用意するのが一般的だと全互協も説明しています。人数の見込みが立たない時も、打ち合わせで相談すれば量を調整してもらえます。
喪主一人で、料理の手配から受付、挨拶までを抱えるのは大変ですよね。段取りを任せられる葬儀社に早めに相談しておくと、当日は弔問を受けることに集中できます。
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通夜の夜の過ごし方と、翌日の告別式への備え
昔は夜通し付き添う習わしがありましたが、今は交代で見守るか、電気のろうそくに代えて休む家が多いです。翌日の告別式に備えて、喪主はなるべく体を休めておきましょう。
通夜が終わっても、喪主の一日はまだ続きますよね。弔問客が帰ったあと、どう過ごすかは家族で決めてよいんです。
全互協は、灯明と線香の火を絶やさないように交代で夜通し見守る習わしを守る家は、少ないもののまだあると説明しています。全葬連も、近親者がろうそくや線香を絶やさないようにし、夜中は電気のろうそくで代用するとしています。

夜の付き添いをどうするか
付き添う場合は、一人に任せきりにせず、兄弟や親族で時間を区切って交代するのがおすすめです。式場によっては夜の付き添いや宿泊のきまりがあるので、葬儀社に確かめておきましょう。
「今夜は時間を決めて交代で見ようか。喪主は明日挨拶があるから、先に休んでいいよ」
家族からこう言ってもらえたら、遠慮せずに休んでかまいません。
仮通夜の夜はどう過ごす?
亡くなった当日の仮通夜は、近親者だけで故人のそばに集まる時間です。弔問客を迎える式ではないので、挨拶や通夜振る舞いの準備はいりません。
この夜は、翌日からの打ち合わせに備えて、家族で連絡先や呼ぶ人の範囲を話しておく時間にもなります。故人の思い出を話しながら、無理のない範囲で過ごしてくださいね。
翌日の告別式に向けて確かめておくこと
- 告別式の開始時刻と、集合の時刻
- 出棺の挨拶で話すことのメモ
- 位牌を持つのは喪主、遺影を持つのは誰か
- 火葬場へ一緒に行く人と車の割り振り
- 喪服や数珠など、翌日の身支度
全互協は、喪主は通夜から葬儀・告別式まで正式喪服を着るのが本来で、通夜などではブラックスーツでかまわないと説明しています。服装の細かいことは 喪主の服装 を見てみてください。
通夜と告別式で喪主がする挨拶やお礼は、場面が違うだけで中身はよく似ています。翌日の出棺の挨拶や位牌の持ち方は、告別式の喪主の役割 にまとめています。
よくある相談:通夜の喪主で迷うこと
知恵袋などでよく見かけるのは、家族葬での挨拶、通夜と告別式で同じ挨拶でいいか、挨拶を兄弟で分けていいか、そして通夜のあとの疲れについての相談です。
家族葬の通夜でも、きちんとした挨拶が必要?
身内だけの通夜なら、形式ばった挨拶でなくても大丈夫です。葬儀社から「家族葬なのでしっかりした挨拶でなくても大丈夫です」と言われることもあります。
ただ、何も言わずに終わると、区切りがつかないと感じる方もいますよね。
「今日は集まってくれてありがとう。父もきっと喜んでいると思います」と一言だけでも、場が落ち着きますよ。
通夜と告別式で、同じ挨拶でもいい?
同じ内容でも失礼にはなりません。通夜と告別式では来る人が違うことも多いので、お礼の言葉が重なるのは自然なことなんです。
気になる時は、通夜では通夜振る舞いへの案内、告別式では今後の支援のお願いを入れる、と最後の一文だけ変えてみてください。それだけで、場面に合った挨拶になります。
通夜は長女、告別式は長男。挨拶を分けてもいい?
分けてもかまいません。全葬連は、遺族代表の挨拶は喪主かその代理の親族がするとしていて、一人で全部話さなければいけないという決まりはないんです。
分ける時は、最初に「喪主に代わりまして、長女の〇〇がご挨拶申し上げます」と一言添えると、聞く人にも事情が伝わります。喪主を2人立てる考え方は 喪主は2人でもいい? でも紹介しています。
通夜と告別式のあと、なぜこんなに疲れるの?
喪主は、悲しみの中で、たくさんの人のお悔やみを受け続けます。慣れない緊張が続くので、疲れを感じるのは自然なことなんです。
全葬連も、式の最中に気分が悪くなったら無理をせず、近くの遺族に声をかけて控室で休むよう勧めています。通夜のあとは、遠慮せずに休む時間を取ってくださいね。
よくある質問
お通夜で喪主は受付に立ちますか?
立たないのが一般的です。受付は世話役や親族にお願いし、喪主は遺族の席で弔問を受けます。
通夜の喪主の流れで、いちばん大事なことは何ですか?
故人のそばで弔問を受けることです。最初の焼香と、最後のお礼の挨拶をすれば、喪主としての役目は果たせています。
通夜振る舞いに喪主は最後までいるべきですか?
締めの挨拶をするまでは席にいるのが一般的です。体がつらい時は、締めの挨拶を世話役代表にお願いしてもかまいません。
喪主は通夜の弔問客を玄関まで見送りますか?
見送らないのが一般的です。全互協は、喪主は座ったまま挨拶するか、目礼をして見送るだけにすると説明しています。
通夜と告別式で、喪主の役割はどう違いますか?
通夜は弔問を受けて通夜振る舞いでもてなすのが中心です。告別式では、出棺の時に位牌を持って棺に続き、会葬者にお礼の挨拶をする役目が加わります。
まとめ
- 通夜の喪主は、遺族の席に座って弔問を受けるのがいちばんの役目
- 喪主の席は祭壇に向かって右側、棺にいちばん近いところ
- 焼香は僧侶に続いて喪主が最初、挨拶はお礼と案内だけで十分
- 通夜振る舞いは喪主か世話役代表が締め、帰る人は座ったまま見送る
- 夜は交代で付き添うか、電気のろうそくに代えて休み、翌日に備える





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