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出棺のあと、火葬場で喪主は何をすればいいのか、初めてだと想像がつきませんよね。
結論から言うと、火葬場での喪主の仕事は「書類を受け取る」「同行した人を案内する」「骨上げで最後にのど仏を拾う」の3つが軸です。手続きの多くは葬儀社が段取りしてくれます。
この記事では、喪主が火葬場に着いてから帰るまでの流れを、書類・人の案内・心づけの3点チェックリストで紹介します。
火葬場で喪主がすることは、着いてから帰るまで4場面
火葬場での喪主の出番は、到着してのお別れ、待ち時間、骨上げ、遺骨を持って帰る場面の4つです。どの場面も火葬場の係員と葬儀社が案内してくれるので、その声かけに合わせて動けば大丈夫です。
『火葬場では喪主が何か仕切らないといけないの?』と不安になる方も多いはずです。実は、火葬場は係員の進行がはっきりしている場所なんです。
喪主は、故人のそばで最後のお別れをし、同行してくれた人に気を配ることが中心になります。

| 場面 | 喪主がすること | 主に動いてくれる人 |
|---|---|---|
| 到着 | 炉の前で最後のお別れをする | 火葬場の係員・葬儀社 |
| 待ち時間 | 同行者にお礼を伝え、控室で待つ | 世話役・葬儀社 |
| 骨上げ | 最初に箸を取り、最後にのど仏を拾う | 火葬場の係員 |
| 帰り | 遺骨を両手で持って戻る | 遺族(位牌・遺影を持つ) |
告別式から火葬場へ向かうまでの動きは 告別式の喪主の役割 で紹介しています。
着いたら、まず最後のお別れ
火葬場に着くと、係員の案内で棺の前に集まり、最後のお別れをします。喪主は位牌を持ったまま、いちばん近くに立つことが多いです。
僧侶が同行している時は、ここでお経をあげてもらい、焼香をすることもあります。何をするかは火葬場や宗派で違うので、葬儀社の声かけを待てば大丈夫です。
『最後なのに、ちゃんとお別れできるかな』と心配になりますよね。うまく言葉にならなくても、心の中で声をかけるだけで十分なんです。
火葬場へ一緒に行く人は誰?
全互協は、火葬場へ同行する人数とマイクロバスの手配を、葬儀の前に確かめておくこととして挙げています。
一般には遺族と近い親族が中心ですが、故人と親しかった友人が同行することもあります。決まりがあるわけではないので、家族で相談して決めてみてください。
火葬許可証と埋葬許可証、喪主が知っておくこと
火葬には市町村長の許可(火葬許可証)が要ります。火葬が終わると証明の印が押され、いわゆる埋葬許可証として骨壷の箱に入って戻ってきます。納骨の時に使うので、なくさないように保管しましょう。
『書類は喪主が自分で出しに行くの?』と思いますよね。墓地埋葬法では、火葬をする人は市町村長の許可を受けることになっています。
実際には、死亡届と一緒に葬儀社が手続きを代わりに進めてくれることが多いです。喪主は、許可証がどこにあるかを担当者に確かめておけば十分です。
書類の流れを時間の順に見ると
| 時点 | 書類 | 喪主が気にすること |
|---|---|---|
| 亡くなったあと | 死亡届(死亡を知った日から7日以内) | 届出人と提出を誰がするか確かめる |
| 届出のあと | 火葬許可証 | 葬儀社が預かっているか確かめる |
| 火葬場に着いた時 | 火葬許可証を火葬場へ出す | 係員に渡すのは葬儀社のことが多い |
| 骨上げのあと | 埋葬許可証(火葬の証明が押されたもの) | 骨壷の箱に入っているか確かめる |
| 納骨の時 | 埋葬許可証 | 墓地や納骨堂に出す |
墓地埋葬法では、火葬は亡くなってから24時間を過ぎた後でなければ行えないと決められています。日程を組む時に葬儀社がこの点も見てくれます。
死亡届を出すのは、戸籍法では同居の親族などの届出義務者です。「喪主が出すもの」と決まっているわけではありません。
- 火葬許可証を葬儀社が持っているか
- 位牌を持つのは喪主、遺影を持つのは誰か
- 数珠やハンカチなど身の回りの物
- 火葬場へ同行する人の人数と車
遺骨を2か所以上に分けて納める分骨を考えている時は、前もって葬儀社と火葬場の係員に伝えておきます。全互協によると、分骨用の容器の数だけ火葬証明書に印を押してもらえるからです。
納骨までの流れは 四十九日法要の喪主の準備 でくわしく紹介しています。
待ち時間に喪主がしておきたいこと
火葬の待ち時間は、喪主が同行者にお礼を伝えられる数少ない時間です。控室で一息つきながら、来てくれた人に声をかけておきましょう。
待ち時間の長さは火葬場によって違うので、葬儀社に目安を聞いておくと安心です。控室で軽食や飲み物を用意するかどうかも、地域や家によって違います。
『何か話さないといけないの?』と構える必要はありません。例えばこんなひと言で十分です。
「遠いところ、火葬場までありがとうございます。もう少し時間がかかるそうなので、どうぞ楽にしていてください」
話題に困ったら、故人の思い出話をしてもらうのもいい方法です。「父は皆さんとの旅行の話をよくしていました」など、喪主から話を向けると場がやわらぎます。
- 同行してくれた人に、ひと言ずつお礼を伝える
- このあとの還骨法要と精進落としの場所を確かめる
- 帰りの車に誰が乗るかを決めておく
- 骨上げのあとの埋葬許可証の受け取り方を聞いておく
喪主自身も、少し休んでおきましょう
通夜から告別式まで、喪主はほとんど座る間もなかったはずです。待ち時間は、この日いちばん落ち着ける時間かもしれません。
このあとには骨上げ、還骨法要、精進落としの挨拶が続きます。同行者への声かけが済んだら、温かい飲み物を口にして、深呼吸しておきましょう。
細かな対応は世話役や兄弟に頼んでかまいません。「少し休ませてもらうね」とひと言伝えておけば、周りも安心して動いてくれます。
心づけは葬儀社に聞いてから
全互協は、葬儀の前に確かめておくことの一つに「心付けの準備」を挙げています。火葬場の係員などへの心づけ(お世話になったお礼の気持ち)のことです。
ただ、心づけの扱いは地域や施設によって違います。用意するかどうか、渡すなら誰に頼むかは、葬儀社に聞いてから決めてみてください。
自己判断で心づけを渡そうとして、受け取ってもらえずに戸惑うことがあります。先に葬儀社へ「この火葬場ではどうしていますか」と聞いておくと安心です。
骨上げは喪主から始まり、喪主で終わります
骨上げ(骨を骨壷に納めること)は、喪主、遺族、近親者の順に箸を渡して進みます。足の骨から拾い、最後に喪主がのど仏を拾って骨壷に納めるのが、全互協が紹介する流れです。
骨上げは「拾骨(しゅうこつ)」や「収骨」とも呼ばれます。係員の指示に合わせて進むので、初めてでも心配いりません。
- 係員の案内で、遺骨台の前に集まる
- 2人1組で箸を持ち、1つの骨をはさんで骨壷へ納める
- 喪主、遺族、近親者の順に箸を次の人へ渡す
- 足の骨から順に拾っていく
- 最後に喪主がのど仏を拾って骨壷に納める
2人1組で拾うのは、故人をあの世へ「橋渡し」する意味があると言われています。地域によってやり方が違うこともあります。
関東ではすべての骨を、関西ではのど仏を中心に一部の骨を骨壷に納める習わしがあり、骨壷の大きさも違うそうです。
帰りは喪主が遺骨を持ちます
骨上げが終わると、係員が骨壷を箱に納め、白い布で包んで渡してくれます。喪主が遺骨を両手で持ち、位牌と遺影は別の遺族が持って帰るのが全互協の紹介する形です。
骨上げのあとは還骨法要へ
全葬連によると、骨上げのあとは還骨法要(お骨を迎えるお経)を行います。葬儀場やお寺、自宅に戻って行うことが多く、火葬場で行う場合もあります。
最近は、この時に初七日の法要を繰り上げて一緒に行うことも一般的になっています。そのあとが精進落としの席です。
| 骨上げのあと | 喪主がすること |
|---|---|
| 会場や自宅に戻る | 遺骨を持って先に入る |
| 清めの塩 | 用意があれば使う(浄土真宗では行わない) |
| 還骨法要・初七日 | 後飾り壇に遺骨を安置し、焼香する |
| 精進落とし | お世話になった人にお礼の挨拶をする |
全互協は、遺骨や位牌、遺影を置く後飾り壇は葬儀社が設けてくれ、四十九日の忌明けまで飾ると説明しています。
火葬場の喪主によくある相談
知恵袋などでよく見かける、火葬場での喪主に関わる相談を4つ選んで答えます。決まりがはっきりしない話は、葬儀社と係員に聞けば答えてもらえます。
火葬場へは霊柩車の助手席?先頭の車?
『喪主は霊柩車の助手席に乗るの?それとも先頭の車?』という相談はとても多いです。
全互協は、霊柩車を先頭に、僧侶と喪主が乗った車、遺族の車、親族や友人のマイクロバスが続く形を紹介しています。そのうえで、霊柩車に喪主が位牌を持って乗ることもあるとしています。どちらにするかは、葬儀社の段取りに合わせて大丈夫です。
喪主が骨上げをしたくない時は?
『喪主の母が、つらくて骨上げをしたくないと言っている』という相談もあります。気持ちが追いつかないのは、自然なことですよね。
骨上げの順番は慣習なので、事情を係員に伝えれば、ほかの家族が先に進める形にしてもらえることもあります。無理をさせず、そばで見守るだけにする選択もあると覚えておいてください。
火葬式(直葬)でも喪主の挨拶は要る?
『身内だけの火葬式で、挨拶は何も言わなくていい?』という声も見かけます。
身内だけなら、改まった挨拶をしなくても失礼にはなりません。火葬場を出る時に「今日はありがとう」と声をかけるだけでも、気持ちは伝わります。火葬のみの葬儀の進め方は 直葬・火葬式の喪主 で紹介しています。
点火のボタンは喪主が押すもの?
『火葬場で、点火のボタンを遺族が押すと聞いて驚いた』という相談は、閲覧数がとても多い話題です。
火葬場によっては、遺族に点火のスイッチや炉の鍵を任せるところもあるようです。ただ、やり方は施設ごとに違い、喪主が押さなければならないという決まりはありません。気持ちの面でつらい時は、係員にお願いしてよいか事前に聞いてみてください。
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火葬場の予約や書類の段取りは、葬儀社に任せられる部分がほとんどです。早めに相談先を決めておくと、当日は故人とのお別れに気持ちを向けやすくなります。

よくある質問
火葬場には喪主が行かないといけませんか?
法律で決まっているわけではありません。ただ、骨上げで最後にのど仏を拾う役や遺骨を持ち帰る役は喪主が担うことが多いので、行ける状況なら同行するのが一般的です。
火葬許可証は喪主が自分で取りに行くのですか?
多くの場合、葬儀社が死亡届と一緒に手続きを進めてくれます。喪主は、許可証を誰が預かっているかを確かめておけば十分です。
埋葬許可証をなくしたらどうなりますか?
納骨の時に必要になる書類です。骨壷の箱に入っているかをその日のうちに確かめ、納骨まで大切に保管しましょう。困った時は火葬をした市区町村の窓口や葬儀社に相談してみてください。
火葬場で喪主が改まった挨拶をする場面はありますか?
火葬場では、出棺の時のような改まった挨拶をする場面はあまりありません。待ち時間に同行者へひと言お礼を伝え、改めての挨拶は精進落としの席で行えば大丈夫です。
火葬の喪主は誰がなるのですか?
葬儀の喪主がそのまま火葬場でも喪主を務めます。火葬のみの葬儀でも、遺族の代表を1人決めておくと手続きや連絡がスムーズです。
まとめ
- 火葬場の喪主の出番は、到着、待ち時間、骨上げ、帰りの4場面
- 火葬許可証は葬儀社が預かることが多く、骨上げ後に埋葬許可証として戻る
- 待ち時間は同行者にお礼を伝える時間にする
- 心づけは扱いが施設で違うので葬儀社に確かめてから
- 骨上げは最後に喪主がのど仏を拾い、帰りは喪主が遺骨を持つ





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