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告別式の朝、喪主として何をすればいいのか分からず、不安なまま式場に向かう方も多いはずです。
結論から言うと、告別式で喪主が受け持つのは「最初に焼香する」「出棺の挨拶をする」「位牌を持って棺に続く」の3つが中心です。進行は葬儀社や世話役が担ってくれます。
この記事では、告別式から出棺、火葬場へ向かうまでの喪主の動きを、持ち物と立ち位置の早見表と一緒に紹介します。
告別式で喪主がすることは3つだけです
告別式の喪主は、式を自分で回す人ではありません。焼香の先頭に立ち、出棺の前に会葬者へお礼を伝え、位牌を持って棺のあとに続く。この3つを押さえれば十分です。
『喪主なんだから、全部仕切らないと』と気負ってしまいますよね。ただ、全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)は、喪主の第一の役目を「弔問を受けること」と説明しています。
式の進行や受付、車の誘導は、葬儀社の担当者と世話役(葬儀の実務を手伝う親族や知人)に任せて大丈夫なんです。
喪主そのものの意味は 喪主とは?意味と葬儀での役割 で紹介しています。
葬儀と告別式は本来べつの儀式です
全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)は、葬儀を故人の冥福を祈る宗教的な儀式、告別式を参列者が最後のお別れをする場と説明しています。
今は2つを続けて行うのが一般的なので、「葬儀・告別式」とひとまとめに呼ばれることが多いです。喪主の動きも、続けて行う前提で考えておけば迷いません。
| 場面 | 喪主がすること | 任せてよいこと |
|---|---|---|
| 開式前 | 僧侶への挨拶、弔電の名前の確認 | 受付、会葬者の案内 |
| 読経・焼香 | 僧侶のあと、最初に焼香する | 焼香の順番の誘導 |
| 弔辞・弔電 | 静かに聞く | 弔電の読み上げ |
| お別れ・出棺 | 位牌を持ち、挨拶をする | 棺を運ぶ、車の誘導 |
告別式当日の流れと、喪主の出番
喪主の出番は「焼香」と「出棺」の2回に集中します。式の途中で慌てることはほとんどないので、出番の前にだけ心の準備をしておきましょう。
全葬連や全互協が紹介している一般的な流れを、喪主の目線で並べると次のとおりです。
- 開式の10分前までに着席する
- 僧侶が入場し、司会が開式を告げる
- 読経のあと、弔辞と弔電が紹介される
- 僧侶に続いて喪主、遺族、親族、一般会葬者の順に焼香する
- 僧侶が退場し、閉式となる
- 最後のお別れのあと、棺を霊柩車へ運ぶ
- 喪主または遺族代表が出棺の挨拶をする
開式前にしておきたいこと
全互協は、喪主や遺族が式の前に確かめておくこととして、式次第や焼香の順番、火葬場へ同行する人数を挙げています。
当日に届いた弔電の差出人にも目を通しておきましょう。読み上げる弔電を選ぶ時に、葬儀社から相談されることがあるからです。
僧侶が着いたら、まず挨拶を
全互協は、僧侶が到着したら控室に案内し、喪主と世話役代表が挨拶をして、お茶やお菓子でもてなす流れを紹介しています。
この時に葬儀社の担当者も交えて、式の進め方を確かめておくと安心です。例えばこんなひと言で十分です。
「本日はどうぞよろしくお願いいたします。何か分からないことがあれば、葬儀社の方を通してお伝えします」
焼香は喪主から始まります
焼香は、僧侶のあとに喪主が最初に行います。『作法を間違えたらどうしよう』と思うかもしれませんが、回数や手順は宗派で違うので、前の僧侶のやり方や司会の案内に合わせれば大丈夫です。
焼香の前後には、遺族席と会葬者に向かって一礼します。迷ったら、ゆっくり動くことだけ意識してみてください。
弔辞や弔電の間は、静かに聞いていれば大丈夫
弔辞や弔電の紹介は司会者が進めてくれます。喪主は席で静かに聞き、読み上げが終わったら軽く頭を下げる程度で十分です。
全互協によると、紹介しきれなかった弔電も含めて、弔辞と弔電は最後に祭壇へ供えられます。あとでゆっくり読み返せるので、式の間に全部を覚えておく必要はありません。
通夜での喪主の動きは 通夜の喪主の役割と流れ にまとめています。
喪主・遺族・世話役は何を持ち、どこに立つ?
出棺の時、喪主は位牌、次の遺族は遺影を持ちます。棺を運ぶのは遺族や近親者、親しい友人。世話役は式場に残って片づけと遺骨を迎える準備をします。
告別式の終わりは、人の動きが一気に増える時間です。誰が何を持つかを前もって家族で共有しておくと、当日あわてずにすみますよね。

| 人 | 持つもの | 出棺の時の位置 | 火葬場への移動 |
|---|---|---|---|
| 喪主 | 位牌 | 棺のすぐあと | 僧侶と同じ車、または霊柩車 |
| 次の遺族(配偶者や子など) | 遺影 | 喪主のあと | 遺族の車 |
| ほかの遺族 | 特になし | 遺影のあとに続く | 遺族の車かマイクロバス |
| 棺を運ぶ人 | 棺 | 霊柩車まで運ぶ | 親族・友人の車 |
| 世話役 | 会葬者の誘導 | 式場で見送る | 残って片づけ |
全互協は、棺を運ぶのは遺族や近親者、故人と親しかった友人など6人と紹介しています。運び入れる向きは、関東では足が先、関西では頭が先という違いもあります。
位牌の持ち方で気をつけること
位牌は、出棺から火葬場、帰り道まで喪主が付き添う大切なものです。片手で持つと傾きやすいので、両手で支えるほうが安心です。
火葬場からの帰りは、喪主が遺骨を両手で持ち、位牌と遺影は別の遺族が持つ形を全互協は紹介しています。行きと帰りで持つものが変わる、と覚えておきましょう。
挨拶の間は、位牌を遺影を持つ家族に預けるか、葬儀社の担当者に持っていてもらいましょう。マイクを持つ時に慌てずにすみます。
- 遺影を持つ人を決める
- 棺を運ぶ人に声をかけておく
- 挨拶の間に位牌を預ける人を決める
- 火葬場へ行く人と、式場に残る人を分ける
- 霊柩車に喪主が乗るかを葬儀社に確かめる
出棺の挨拶は4つの要素で組み立てます
出棺の挨拶は、自己紹介、会葬と見送りへのお礼、生前のお付き合いへの感謝、今後のお願い、の4つを順に話せば形になります。短い挨拶で十分です。
全葬連は、喪主の挨拶は普通は出棺の時に行うと説明しています。規模の大きな式や、先に火葬を済ませている場合は、告別式の最後に話すこともあります。
『人前で話すなんて無理かも』と感じる方もいますよね。全葬連は、会葬者も遺族のつらさを察しているので、簡単な挨拶で十分だとしています。
故人〇〇の長男の〇〇でございます。遺族を代表してひと言ご挨拶申し上げます。
本日はお忙しい中、父のためにお集まりいただき、ありがとうございました。
最後のお見送りまでしていただき、父も喜んでいることと思います。
生前のご厚情に深く感謝申し上げますとともに、残された私どもにも変わらぬお付き合いをお願いいたします。
本日は、まことにありがとうございました。

挨拶が終わったら、遺族全員で深く一礼してから車に乗り込みます。挨拶の言い回しは 喪主の挨拶の例文 で場面ごとに紹介しています。
通夜の挨拶と何を変えればいい?
『通夜でも話したのに、また同じことを言っていいの?』と迷う方もいますよね。実は、骨組みは同じで大丈夫なんです。
変えるのは、場面に合わせたひと言だけです。下の表のように、最後に添える言葉を入れ替えてみてください。
| 場面 | 添えるひと言 | 最後に伝えること |
|---|---|---|
| 通夜 | 弔問へのお礼 | 通夜振る舞いの席への案内と、翌日の葬儀の時刻 |
| 出棺 | 最後のお見送りへのお礼 | 今後も変わらぬお付き合いのお願い |
| 告別式の最後(出棺がない時) | 会葬へのお礼 | 生前のご厚情への感謝 |
長く話そうとして、言葉に詰まってしまうことがあります。メモを見ながら短く話すほうが、気持ちはきちんと伝わります。
霊柩車と火葬場への移動、喪主はどこに乗る?
全互協の紹介では、霊柩車を先頭に、僧侶と喪主が乗る車、遺族の車、親族や友人のマイクロバスの順に火葬場へ向かいます。霊柩車に喪主が位牌を持って乗ることもあります。
霊柩車に喪主が乗るかどうかは、車の種類や葬儀社の段取りで変わります。乗れる人数も車によって違うので、前日までに担当者に聞いておくと安心です。
| 乗り方 | 喪主の席 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 霊柩車に同乗 | 助手席など | 位牌を持って故人に付き添いたい時 |
| 僧侶と同じ車 | 霊柩車のすぐ後ろ | 僧侶に同行してもらう時 |
| 遺族の車 | 家族と一緒 | 僧侶が火葬場に行かない時 |
火葬場へ行く人数は前日までに
全互協は、火葬場へ同行する人数やマイクロバスの手配を、葬儀の前に確かめておくこととして挙げています。全葬連も、車両の係が火葬場に同行する人数を確認して車を手配すると説明しています。
『誰に声をかければいいか分からない』という時は、故人と特に近かった親族と、親しかった友人までを目安に、家族で相談してみてください。人数が決まれば、あとは葬儀社が車を整えてくれます。
世話役は出棺を見送ったあと、葬儀社の指示に従って式場の片づけをし、遺骨を迎える準備をします。
火葬場に着いてからの流れは 火葬場での喪主の役割 で紹介しています。
告別式のあと、喪主に残っていること
告別式と出棺が終われば、大きな山は越えています。ただ、その日のうちにもう少しだけ出番があるんです。
- 火葬場で骨上げに立ち会い、遺骨を両手で持って戻る
- 還骨法要(お骨を迎える読経)に参列する
- 精進落としで、お世話になった人にお礼の挨拶をする
- 世話役から香典や芳名帳、領収書を引き継ぐ
全互協は、世話役に任せた事務は精進落としが終わったら早めに引き継ぎ、お金に関わるものはその場で確かめるよう勧めています。疲れている時間帯なので、信頼できる家族にも一緒に立ち会ってもらいましょう。
告別式の前後を通した全体の順番は 喪主から見た葬儀の流れ で確かめられます。
告別式の喪主によくある相談
知恵袋などでよく見かける相談から、告別式の喪主に関わるものを3つ選んで答えます。どれも「決まりより、家族と葬儀社で決めてよい」ことが多い話です。
喪主が祭壇に花を出してもいい?
『祭壇がさびしいので、喪主の自分から花を出したい』という相談は意外と多いんです。
喪主や遺族が供花(くげ・祭壇に飾る花)を出すこともあります。札に書く名前の並べ方などは地域や式場で違うので、葬儀社に相談しながら決めてみてください。
霊柩車には誰が乗るの?
『喪主は乗るとして、ほかの子どもたちも乗るの?』という声もよく見かけます。
霊柩車の座席は車によって限られるので、喪主だけが同乗するか、喪主も別の車で向かうかのどちらかになります。乗る人と持つもの(位牌か遺影か)は、出棺前に葬儀社と決めておけば大丈夫です。
挨拶で頭が真っ白になりそうで不安
『マイクの前に立ったら何も言えなくなりそう』という不安もよく聞きます。
全葬連は、遺族代表の挨拶は喪主か、その代理の親族がするとしています。どうしても話せない時は、兄弟や親族に代わってもらってもいいんです。その時は「喪主に代わりまして」とひと言添えましょう。
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告別式の段取りを葬儀社に任せられると、喪主は故人とのお別れに気持ちを向けやすくなります。早めに相談先を決めておくと、当日も落ち着いて動けます。
よくある質問
告別式で喪主は会葬者を見送るべきですか?
告別式のあとは出棺があるので、喪主は棺に付き添い、出棺の挨拶で会葬者にお礼を伝えます。一人ひとりを見送る必要はありません。
霊柩車に喪主が乗らなくても失礼になりませんか?
失礼にはなりません。全互協の紹介でも、喪主は僧侶と同じ車で向かう形が紹介されています。霊柩車に乗るかどうかは葬儀社と相談して決めましょう。
位牌と遺影を持つ人は決まっていますか?
全互協は、喪主が位牌、次の遺族が遺影を持つ形を紹介しています。喪主が遺骨を持つ帰り道も、位牌と遺影は別の遺族が持ちます。
告別式の喪主の挨拶は通夜と同じ内容でもいいですか?
骨組みは同じで大丈夫です。告別式では「最後のお見送りへのお礼」をひと言足すと、場面に合った挨拶になります。
まとめ
- 告別式の喪主の出番は、焼香の先頭と出棺の挨拶が中心
- 出棺では喪主が位牌、次の遺族が遺影を持って棺に続く
- 挨拶は自己紹介、お礼、感謝、今後のお願いの4つで短くまとめる
- 霊柩車に喪主が乗るかは車と段取りしだいなので葬儀社に確かめる
- 進行や誘導は世話役と葬儀社に任せてよい





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