喪主の決め方|誰がなる?配偶者・長男など順番の考え方

喪主の決め方と順番の考え方を解説する記事のアイキャッチ

当サイトの記事は編集部が法令・自治体などの公的機関や業界団体の公開情報を調べて独自に執筆しています。記事内に葬儀サービスへの案内(広告)を含みます。

葬儀社から「喪主はどなたにされますか」と聞かれて、家族の誰も答えられずに顔を見合わせてしまった。そんな場面にいる方も多いはずです。

結論から言うと、喪主の決め方の基本は「故人と縁の深い人」で、一般的には配偶者が最初の候補です。ただし順番は目安なので、家の事情に合わせて動かしてかまいません。

この記事では、一般的な順番と、事情に合わせて順番を動かす考え方、家族での話し合い方が分かります。

目次

喪主の決め方の基本は「故人と縁の深い人」

先に結論

喪主は、故人と最も縁の深い人がなるのが原則で、普通は配偶者です。法律で決まった役職ではないので、最後は家族の話し合いで決めて大丈夫です。

全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)は、喪主は故人と最も縁の深い人がなるのが原則なので、普通は故人の配偶者がなると説明しています。配偶者がいなければ、子がなるとしています。

『誰がなるか、決まりがあるんじゃないの?』と思いますよね。実は、喪主を誰にするかを定めた法律はないんです。

法律で決まっているのは、死亡届を出す人や、お墓や仏壇を受け継ぐ祭祀承継者、財産を受け継ぐ相続人です。これらは喪主とは別のものとして決まっています。

立場決まり方喪主との関係
喪主慣習と家族の話し合い葬儀で遺族を代表する
死亡届の届出人戸籍法で同居の親族などの順と定められている喪主と同じ人とは限らない。葬儀社が代行することが多い
祭祀承継者民法897条。慣習や故人の指定で決まる喪主が兼ねることも多いが別のもの
相続人民法の決まり・遺言・遺産分割の話し合い喪主かどうかで取り分は変わらない

つまり、喪主になったから財産を多く受け取れるわけでも、費用を一人で払う義務を負うわけでもありません。そこを分けて考えると、決める時の気持ちがぐっと軽くなります。

喪主をまず決める理由

全互協は、葬儀の通知状は喪主の名前で出すので、喪主をまず決めると説明しています。喪主が決まると、葬儀社との打ち合わせもぐっと進めやすくなります。

喪主という立場そのものについては、喪主とは?意味と役割で紹介しています。

一般的な順番は配偶者・長男・長女・親・兄弟

この章の要点

一般的な喪主の選び方は、配偶者、長男、長女、親、兄弟の順です。上から順に「務められるかどうか」を確かめていくと決めやすくなります。

全互協は、葬儀の喪主の決め方として、一般的には故人の配偶者、長男、長女、親、兄弟の順で、故人とのつながりが深い人を選ぶと説明しています。

順番の目安故人から見た立場ひとこと
1配偶者最初の候補。高齢などで難しい時は子が支える
2長男配偶者がいない、または務めにくい時
3長女男の子がいない時など。結婚して姓が変わってもよい
4親子に先立たれた時
5兄弟姉妹配偶者も子もいない時

結婚して姓が変わった娘でも喪主になれる

『嫁いだ娘が喪主をしてもいいの?』という声はとても多いです。全互協は、結婚して姓が変わっていても、故人の実の娘であれば喪主になってかまわないと説明しています。

全互協は「配偶者がいなければ同姓の子」とも書いています。昔は家の名前を継ぐ子が喪主を務める考え方が強かった名残ですが、同じ全互協が、姓が変わった実の娘でもかまわないと説明しているんです。

女性が喪主を務める時の挨拶や服装は、女性が喪主になる時で紹介しています。

子が未成年の時

故人の子がまだ未成年で、ほかに務める人がいない時もあります。全互協は、未成年者が喪主になる時は後見人を立てるとしています。

実際の段取りは、親族の大人が後見人として支える形になります。葬儀社とのやりとりや費用の相談も、後見人や親族の大人が受け持つと安心です。子は喪主として故人のそばにいて、挨拶は短く、もしくは親族が代わる形でも問題ありません。

長男と長女、どちらがなる?

一般的な順番では長男が先ですが、これも目安にすぎません。故人と一緒に暮らしていた子や、身の回りの世話をしていた子が喪主を務めることもよくあります。

『長男がいるのに長女が喪主をしたら、変に思われない?』と心配になりますよね。家族で話し合って決めたことなら、気にしすぎなくて大丈夫です。

参列する人の多くは、誰が喪主かよりも、故人をきちんと見送れるかを大事に思っています。

配偶者が喪主の時、子ができること

配偶者が喪主になる場合も、実際の段取りは子が担うことが多いです。喪主は故人のそばで弔問を受け、子が葬儀社とのやりとりや親族への連絡を受け持つ形です。

挨拶も、喪主が短くお礼を述べたあとに、子が遺族を代表して話すことがあります。全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)のQ&Aでも、遺族代表の挨拶は喪主か、その代理の親族がするとされています。

順番にこだわりすぎないで

順番はあくまで慣習の目安です。「長男だから」「配偶者だから」と無理に当てはめると、体力や距離の面で本人が苦しくなることもあります。

家の事情で順番を動かす判断フロー

この章の要点

喪主の決め方は「故人の希望」から始まり、配偶者、子、親、兄弟の順に「務められるか」を確かめていきます。高齢・遠方・関係の3つの事情があれば、次の人に移すか、支え役をつけます。

一般的な順番は分かっても、実際の家族に当てはめると迷いますよね。そこでこの記事では、順番を事情で動かす判断の流れをまとめてみました。

故人の希望から配偶者・子・親・兄弟へと順に確かめ、高齢・遠方・関係の事情で次の候補に移す喪主の決め方の判断フロー図解
喪主の決め方の判断フロー
  1. 故人が生前に「この人に」と希望を伝えていたかを確かめる
  2. 配偶者がいるかを確かめ、務められるかを本人に聞く
  3. 配偶者が難しければ、子の中で務められる人を探す
  4. 子がいなければ、故人の親が務められるかを確かめる
  5. 親も難しければ、兄弟姉妹やその子へと広げる

全互協は、葬儀の準備で決めることの順番を紹介しています。宗教や宗派の確認、規模・日取り・場所の次が、喪主や世話人代表を決める段階です。

そのあとに祭壇、世話役への依頼、費用の把握が続きます。喪主は、かなり早い段階で決めるものなんですね。

だからこそ、完璧な答えを出そうとしなくて大丈夫です。今の家族にとって無理のない人を選ぶ、くらいの気持ちで考えてみてください。

故人の希望が残っている時

故人が生前に「葬儀はこの人に任せたい」と話していたり、書き残していたりすることもあります。法律で決まる話ではありませんが、家族の多くは故人の希望を大事にしたいと考えるものです。

ちなみに民法897条は、お墓や仏壇を受け継ぐ祭祀承継者について、故人の指定があればその人が受け継ぐと定めています。喪主とは別の話ですが、同じ人が兼ねると、葬儀から法事までの流れがつながりやすくなります。

祭祀承継者や相続との関係は喪主と相続人・祭祀承継者の関係でくわしく紹介しています。

順番を動かす3つの事情

順番どおりの人が務めにくい時は、主に次の3つの事情があります。

事情よくある場面考え方の例
高齢配偶者が高齢で、長時間の式がつらい配偶者を喪主にして子が段取りを担う。または子が喪主に
遠方長男が遠くに住み、すぐに動けない近くに住む子が喪主に。または長男を喪主にして近くの子が窓口に
関係故人と長く離れて暮らしていた故人のそばにいた家族が務める。話し合いで決める

例えば、母が亡くなり、父が高齢の場合はこんな話し合いになることがあります。

「喪主はお父さんにお願いして、葬儀社とのやりとりは私がやるね」
「そうしてくれると助かるよ。挨拶だけはちゃんとするから」

このように、喪主の名前と実際に動く人を分けると、多くの場合うまくまとまります。喪主を務める人も、支える人も、それぞれ無理のない形を探してみてください。

喪主を二人で務める選択肢もある

喪主を一人に決めにくい時は、二人で務める形もあります。喪主を一人にしなければならないという法律はありません。

挨拶や名前の出し方の工夫は、喪主は2人でもいい?で紹介しています。

こんな時は誰が喪主になる?ケース別の早見表

この章の要点

家族の形によって、喪主の候補は変わります。よくあるケースを一覧にしたので、自分の家に近いものを探してみてください。

家族の形ごとに喪主の候補と支え役の例をまとめたケース別の早見表の図解
亡くなった人とケース喪主の候補の例支え役の例
父が亡くなり、母が元気母子が窓口や連絡を担う
父が亡くなり、母が高齢母、または長男・長女喪主にならなかった家族
母が亡くなり、父がすでにいない長男、または長女ほかの兄弟姉妹
子がみな結婚して家を出ている話し合いで決めた子近くに住む子が窓口に
配偶者も子もいない親、または兄弟姉妹甥や姪など
子に先立たれた故人の配偶者、または親親族
義理の親が亡くなり、配偶者がすでにいない故人の実の子、または家族で話し合って決めた人親族

親の葬儀で兄弟のうち誰がなるか迷う時は親の葬儀の喪主は長男?、子に先立たれた時は逆縁の喪主も読んでみてください。

義理の親や、離婚した親の場合

義理の親の葬儀では、まず故人の配偶者や実の子が候補になります。配偶者がすでに亡くなっている時に、嫁や婿が喪主を務めることもあり、義父・義母の葬儀の喪主でくわしく紹介しています。

親が離婚していて、離れて暮らしていた子が喪主を頼まれることもあります。親が離婚しても親子の関係は続くので、子が喪主を務めることは珍しくありません。考え方は離婚した親の葬儀の喪主で紹介しています。

身寄りが少ない時

配偶者も子もいなくて、親族も遠い時は、喪主を誰にするかで悩みますよね。喪主を立てずに進める方法もあるので、喪主がいない・喪主なしの葬儀で紹介しています。

家族で喪主を決める時の進め方

この章の要点

喪主を決める話し合いは、葬儀社との打ち合わせの前に、短い時間で済ませるのが理想です。候補を出し、本人に聞き、支え役を決める、の3段階で進めてみてください。

亡くなった直後は、気持ちが落ち着かない中で話し合うことになります。だからこそ、話す順番を決めておくと楽なんです。

話し合いの進め方
  1. 一般的な順番に沿って、候補を1〜2人出す
  2. 候補の本人に「務められそうか」を聞く
  3. 難しい事情があれば、次の候補か支え役を考える
  4. 葬儀社とのやりとりの窓口を決める
  5. 決まったことを親族に伝える係を決める
話し合いの前に確かめておきたいこと
  • 故人が葬儀について何か希望を話していなかったか
  • 配偶者の体調と、務める気持ちがあるか
  • 子それぞれの住まいの距離と、休みが取れるか
  • 菩提寺(お付き合いのあるお寺)があるか
  • 葬儀の規模について、家族の考えが近いか

この5つを先に家族で共有しておくと、「誰が喪主か」の答えが自然に見えてくることが多いです。

角が立ちにくい切り出し方

『自分から喪主の話を出すと、出しゃばりに見えないかな』と気にする方もいます。そんな時は、順番や立場ではなく「動きやすさ」から話を始めるのがおすすめです。

「葬儀社さんに喪主を聞かれているんだけど、誰が一番動きやすいかな」

このように聞くと、相手も自分の事情を話しやすくなります。

「喪主はお母さんでいいよね」と決めつけるより、「お母さん、喪主をお願いしても大丈夫そう?」と聞いてみてください。本人の気持ちを確かめておくほうが、あとで無理が出にくいです。

親族の意見が分かれた時

親族から「長男がやるべきだ」といった意見が出ることもあります。気持ちを受け止めつつ、家族で決めた理由を短く伝えれば十分です。

「父の体のことを考えて、今回は私が務めることにしました。父にもそばにいてもらいます」

理由が分かれば、多くの親族は納得してくれます。

話し合いが長引きそうな時は、まず葬儀社との打ち合わせを進める窓口役だけ決めておきましょう。喪主の名前は、その日のうちに決めれば間に合うことがほとんどです。

どうしてもまとまらない時は、葬儀社の担当者に同席してもらい、ほかの家ではどう決めることが多いかを聞くのも一つの方法です。第三者の話を聞くと、落ち着いて考えやすくなります。

一度決めたら変えられない?

喪主は、通知状や会葬礼状に名前が載るので、葬儀の準備が進んでから変えるのは手間がかかります。とはいえ、法律で決まった役職ではないので、変えてはいけないという決まりもありません。

体調などの事情で務めにくくなった時は、早めに葬儀社へ相談しましょう。挨拶だけ別の家族が代わる、という形で乗り切れることも多いです。

決まったら、すぐ葬儀社に伝える

喪主が決まったら、すぐに葬儀社の担当者に伝えましょう。通知状や会葬礼状の名前、打ち合わせの相手が決まり、準備が一気に進みます。

喪主が決まっていなくても、葬儀社に相談すること自体はできます。「喪主をどう決めたらいいか迷っている」と伝えれば、よくある決め方を教えてもらえることもあります。

慌ただしい中で一から葬儀社を探すのは大変です。いざという時の相談先を、資料で比べておくと慌てずにすみます。

ソファミ(旧:家族葬のこれから)(PR)

葬儀の段取りを、喪主ひとりで抱えずに相談しませんか

ソファミ(旧:家族葬のこれから)は、家族葬や一日葬、火葬式などのプランを案内している葬儀サービスです。資料請求や24時間の電話相談で、喪主として何を決めればよいかを事前に確かめられます。

無料ソファミの公式サイトを見る

対応エリアやプランの内容は公式サイトでご確認ください。

喪主の決め方でよくある相談

この章の要点

喪主の決め方では、「娘しかいない時」「配偶者と長男のどちらか」「子がまだ若い時」という相談がよく寄せられます。要約して、考え方をお伝えします。

相談1:実父の葬儀、三姉妹がみな嫁いでいる時は誰が喪主?

父が亡くなり、娘三人はそれぞれ結婚して家を出ている。誰が喪主になるのがよいか、という相談です。

全互協の説明どおり、結婚して姓が変わっていても、実の娘が喪主になってかまいません。長女が務めることが多いですが、父の近くに住んでいた娘や、父と一緒に暮らしていた娘が務めることもあります。

三人で話し合って決めれば、それで十分です。挨拶や親族への連絡を三人で分ければ、一人の負担も軽くなります。

例えば「喪主は長女、親族への連絡は次女、受付の手配は三女」というように分けると、それぞれの夫の家への気兼ねも少なくてすみます。

相談2:母が亡くなった時、父と長男のどちらが喪主?

母が亡くなり、父は仕事を引退している。長男や娘たちもいる中で、誰が喪主になるのか、という相談です。

一般的な順番では、配偶者である父が最初の候補です。父が務められそうなら父が喪主になり、子どもたちが段取りを支える形がよく見られます。

父が高齢で負担が大きい時は、長男が喪主になってもかまいません。父の気持ちを聞いたうえで決めると、あとで行き違いが起きにくくなります。

『父を差し置いて自分が喪主なんて』と長男が遠慮する場合もありますよね。そんな時は、父を喪主にして、長男が挨拶を代わる形にすると、どちらの気持ちも大切にできます。

相談3:子がまだ高校生。親が亡くなったら喪主は誰?

自分が亡くなった時、配偶者と高校生の子のどちらが喪主になるのか、という相談です。

配偶者がいれば、配偶者が喪主になるのが一般的です。もし子が喪主を務めることになっても、全互協は未成年者が喪主になる時は後見人を立てると説明しています。

相談考え方の要点
娘しかいない姓が変わっても実の娘は喪主になれる
配偶者か長男かまず配偶者。難しければ長男。本人の気持ちを聞く
子が未成年配偶者が一般的。子が務める時は後見人を立てる

どの相談にも共通しているのは、一般的な順番を出発点にしつつ、家族の事情で決めてよい、ということです。迷った時は、故人に一番近くにいた人は誰かを考えてみてください。

よくある質問

喪主の決め方に法律の決まりはありますか?

ありません。喪主は法律上の役職ではなく、一般的な順番を目安に家族の話し合いで決めます。

長男が遠方に住んでいても喪主をするべきですか?

決まりはありません。近くに住む家族が喪主を務めたり、長男を喪主にして近くの家族が窓口を担ったりする形もあります。

喪主の選び方で、故人の希望は優先されますか?

法律で決まるものではありませんが、故人が生前に希望を伝えていれば、それを尊重して決める家族が多いです。

喪主と施主を別の人にしてもいいですか?

はい。喪主を遺族の代表、施主を費用や運営の責任者として分けることもあります。くわしくは喪主と施主の違いで紹介しています。

喪主を決めずに葬儀を進められますか?

葬儀社と相談しながら、家族の代表を立てない形で進めることもできます。迷ったら葬儀社に相談してみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 喪主の決め方の基本は「故人と縁の深い人」。普通は配偶者
  • 一般的な順番は配偶者、長男、長女、親、兄弟
  • 結婚して姓が変わった娘も喪主になれる。未成年なら後見人を立てる
  • 高齢・遠方・関係の事情があれば、順番を動かすか支え役をつける
  • 喪主を定めた法律はなく、最後は家族の話し合いで決めてよい

誰が喪主になっても、ひとりで抱え込まずに家族で支え合うことがいちばん大切です。迷った時は、故人ならどうしてほしかったかを思い浮かべながら話してみてください。

喪主ドットコム

喪主ドットコム 編集部

喪主の意味や決め方、葬儀の流れと当日の役割、挨拶やお礼、費用と公的な給付、法事の施主の準備までを、急に喪主を務めることになった方にも分かるように整理している情報サイトです。 公式サイト

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次