離婚した親の葬儀の喪主|離れて暮らした子が務める時

離婚した親の葬儀で喪主を務める時の考え方を解説する記事のアイキャッチ

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親が離婚して長く離れて暮らしていたのに、亡くなった知らせとともに喪主を頼まれた。どうしたらいいのか戸惑っている方も多いはずです。

結論から言うと、離婚した親の喪主は、再婚した配偶者がいなければ子が務めることが多いです。親が離婚しても、親子の関係は続いているからです。

この記事では、再婚相手の有無で変わる喪主・費用・連絡の考え方と、離れて暮らした子が務める時の進め方が分かります。

目次

離婚した親の葬儀、喪主は誰がなる?

先に結論

親が離婚しても親子の関係は続くので、子は相続人のままです。離婚した元の配偶者は相続人ではありません。喪主は、今の配偶者がいれば配偶者、いなければ子が候補になります。

全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)は、喪主は故人と最も縁の深い人がなるのが原則で、普通は配偶者だと説明しています。一般的な順番は、配偶者、長男、長女、親、兄弟です。

離婚したあと再婚していなければ、配偶者はいません。そのため、子が最初の候補になるんです。

立場法律の上の関係喪主の候補として
子(離れて暮らしていても)親子の関係は続く。相続人配偶者がいなければ最初の候補
再婚した配偶者今の配偶者一般的には最初の候補
離婚した元の配偶者相続人ではない一般的には候補にならない

『何年も会っていないのに、自分が喪主でいいの?』と思いますよね。喪主は法律で決まった役職ではないので、離れて暮らしていたことが問題になるわけではありません。

喪主の決め方の基本は、喪主の決め方で、喪主という立場そのものは喪主とは?意味と役割で紹介しています。

再婚相手の有無で分けた喪主・費用・連絡の整理表

この章の要点

離婚した親の葬儀は、再婚相手がいるかどうかで、喪主・費用・連絡の考え方が変わります。自分の状況に近い行を探してみてください。

離婚した親の葬儀では、決めることが「誰が喪主か」だけではありません。費用や、誰に知らせるかも一緒に考えることになります。

離婚した親の葬儀で、再婚相手の有無ごとに喪主・費用・連絡の考え方を分けた整理表の図解
親の状況喪主の候補費用の考え方連絡の考え方
再婚相手がいる再婚相手再婚相手と相続人で話し合う再婚相手から子へ連絡が来ることが多い
再婚していない子子を含む相続人で話し合う子が親族や知人へ連絡する
再婚相手がいて、その間にも子がいる再婚相手すべての子が相続人。みんなで話し合う窓口を一人決めて共有する
再婚相手がすでに亡くなっている子相続人で話し合う子が窓口になる

費用は喪主が払うと決まっているわけではない

『喪主になったら、費用を全部払わないといけないの?』という不安も多いですよね。実は、葬儀費用を喪主が払うと法律で決まっているわけではないんです。

誰が払うかは、喪主や相続人の話し合いで決まります。故人の遺産から払う、相続人で分ける、という形もよく見られます。

遺産を分ける前でも、故人の預貯金から一定の額を引き出せる仮払いの制度があります。くわしい額や手続きは、故人の口座がある金融機関に確かめてみてください。費用の考え方は喪主と葬儀費用で紹介しています。

喪主と相続は別のもの

喪主になったから相続分が増える、喪主を断ったから減る、という決まりは民法にありません。相続分は、民法の決まりや遺言、遺産分割の話し合いで決まります。くわしくは喪主と相続人・祭祀承継者の関係で紹介しています。

再婚相手が喪主の時、子ができること

親に再婚相手がいる時は、再婚相手が喪主を務めるのが一般的です。子は遺族として参列し、必要なところで手を貸す形になります。

『どこまで口を出していいのか分からない』と迷う方もいますよね。そんな時は「何かお手伝いできることはありますか」と一言聞いてみてください。

相手から頼まれたことを受け持つ形にすると、お互いに気持ちよく進められます。再婚相手の立場を尊重しつつ、子として見送りたい気持ちも伝えておくと安心です。

元の配偶者に知らせるかどうか

離婚した元の配偶者、つまりもう一人の親に知らせるかどうかで迷う方もいます。これに決まりはなく、子の気持ちや、故人と元の配偶者との関係で決めてかまいません。

知らせる時は、「お知らせだけさせてください」と事実を伝える形にすると、相手も受け止めやすくなります。

離れて暮らした子が喪主を務める時の進め方

この章の要点

離れて暮らしていた子が喪主を務める時は、故人の近くにいた人から情報を集めることから始めます。分からないことは、分からないと葬儀社に伝えて大丈夫です。

長く離れていると、故人の交友関係やお付き合いのあるお寺、住まいの様子が分からないことも多いですよね。まずは、近くにいた人の力を借りましょう。

離れて暮らした子が喪主を務める時に、故人の近くにいた人への連絡から費用の話し合いまでの流れを示した図解
離れて暮らした子が喪主を務める時の流れ
  1. 故人の近くにいた人(再婚相手、きょうだい、家主など)に連絡を取る
  2. 葬儀社に、故人の住まいの近くで葬儀ができるか相談する
  3. 菩提寺(お付き合いのあるお寺)や宗派が分かるか確かめる
  4. 葬儀の規模と、知らせる人の範囲を決める
  5. 費用の払い方を、相続人どうしで話す
故人の近くの人に聞いておきたいこと
  • 菩提寺や宗派があるか
  • 葬儀について何か希望を話していなかったか
  • 親しくしていた友人や近所の人は誰か
  • 住まいの鍵や大事な書類の場所

死亡届は誰が出す?

戸籍法87条は、死亡届を出す人の順番を、同居の親族、その他の同居者、家主・地主・管理人と定めています。同居の親族以外の親族も届け出ることができます。

離れて暮らしていた子が喪主になっても、死亡届を子が出すと決まっているわけではありません。実際には葬儀社が提出を代行することも多いので、打ち合わせで確かめてみてください。

葬祭費の申請先は故人の住所地

故人が国民健康保険に入っていた場合、市区町村から葬祭費が出ることがあります。受け取れるのは「葬祭を行った方」で、申請先は故人が住んでいた市区町村です。

横浜市や大阪市などは、申請の時効を葬祭を行った日の翌日から2年としています。子が遠方に住んでいても、申請は故人の住所地の窓口になるので、領収書は手元に残しておきましょう。くわしくは喪主が受け取れる葬祭費・埋葬料で紹介しています。

一人で背負わなくていい

離れて暮らしていた子が、すべてを一人で決める必要はありません。きょうだいがいれば一緒に務める形もあり、故人の近くにいた人に窓口を頼む形もあります。

親の葬儀で兄弟姉妹が誰を喪主にするか迷う時は、親の葬儀の喪主は長男?も読んでみてください。

よくある行き違い

故人の近くにいた人と、子の側とで、葬儀の形の希望が違うことがあります。どちらかが勝手に決めてしまうと、あとでしこりが残ることも。決める前に一度、お互いの思いを聞く時間を取ってみてください。

離婚した母の葬儀で喪主を務める時

この章の要点

離婚した母の葬儀の喪主を子が務める時、姓が違っていても問題はありません。父を呼ぶかどうかは、家族の気持ちで決めてかまいません。

離婚した母の葬儀で、母と姓が違う子が喪主を務めることもあります。全互協は、結婚して姓が変わっていても、故人の実の娘であれば喪主になってかまわないと説明しています。

親が離婚して姓が分かれた場合も、親子であることに変わりはありません。姓の違いを気にしすぎなくて大丈夫です。

母方の親族とのやりとり

離れて暮らしていた子にとって、母方の親族とは久しぶりに会うことも多いですよね。母のきょうだいなど、母の近くにいた親族は、母の暮らしぶりや交友関係をよく知っていることがあります。

「長く離れていたので、分からないことが多くて。母が親しくしていた方を教えていただけますか」と頼ってみてください。知らせる人の範囲を決める時にも、心強い味方になってくれます。

父に知らせる時の言い方

母の葬儀に父(母の元の配偶者)を呼ぶかどうかは、子が決めてかまいません。知らせる場合は、短く事実を伝えれば十分です。

「母が亡くなりました。葬儀は家族で行います。お知らせだけさせてください」

参列してもらうか、知らせるだけにするかも、子の気持ちで決めてかまいません。

慌ただしい中、遠くから段取りを決めていくのは大変ですよね。故人の住まいの近くで葬儀ができるか、段取りを任せられる葬儀社に早めに相談しておくと慌てずにすみます。

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離婚した親の喪主でよくある相談

この章の要点

離婚した親の葬儀では、「配偶者のいない母の喪主は誰か」「離婚した親の相続と喪主」「幼い頃に離婚した母の葬儀」についての相談がよく寄せられます。要約して考え方をお伝えします。

相談1:離婚して配偶者のいない母。娘ばかりの時の喪主は?

離婚して配偶者のいない母が亡くなった。子は娘だけで、それぞれ嫁いでいる。喪主は誰になるのか、という相談です。

配偶者がいないので、子が最初の候補です。全互協の説明どおり、姓が変わっていても実の娘は喪主になってかまいません。

長女が務めることが多いですが、母の近くに住んでいた娘や、母と行き来が多かった娘が務めることもあります。姉妹で話し合って決めれば、それで十分です。

相談2:離婚して別に暮らす父。相続と喪主の関係は?

両親が離婚し、子は母のもとで育った。別に暮らしていた父が亡くなった時、相続と喪主はどうなるのか、という相談です。

親が離婚しても、子は父の相続人のままです。喪主については、父に再婚相手がいればその人が、いなければ子が候補になります。

ただ、喪主を務めるかどうかと相続は別の話です。喪主を務めなくても、相続人であることに変わりはありません。

相談3:幼い頃に離婚した母。どこまで関わればいい?

幼い頃に両親が離婚し、母とはたまに会う程度だった。母が亡くなった時、どこまで関わるべきか、という相談です。

関わり方に決まりはありません。喪主を務める、遺族として参列する、葬儀のことは母の近くにいた人に任せる、どれも選べます。

『何もしないと冷たいと思われるかな』と悩むこともありますよね。自分の気持ちと、母の近くにいた人の考えを聞いたうえで、無理のない形を選んでみてください。

相談考え方の要点
配偶者のいない母、娘ばかり姓が変わっても実の娘は喪主になれる
別に暮らす父の相続と喪主子は相続人のまま。喪主と相続は別の話
幼い頃に離婚した母関わり方に決まりはない。無理のない形で

どの相談にも共通するのは、離れていた時間よりも、今の自分にできることを考えればよいということです。

よくある質問

離婚した元の配偶者が喪主になることはありますか?

一般的には候補になりません。離婚した元の配偶者は相続人でもありません。ただ、子がまだ幼いなど家の事情によって、家族で話し合って決めることもあります。

離婚した親の喪主を断ってもいいですか?

喪主は法律で決まった役職ではないので、断ることもできます。その場合は、ほかに誰が務めるかを親族や故人の近くにいた人と相談してみてください。

離婚した親の葬儀費用は、子が払わないといけませんか?

喪主が払うと法律で決まっているわけではありません。相続人の話し合いで決まり、故人の遺産から払う形もあります。

離婚した親のお墓や仏壇は誰が受け継ぎますか?

民法897条は、お墓や仏壇は慣習に従って祭祀を主宰する人が受け継ぎ、故人の指定があればその人が受け継ぐと定めています。決まらない時は家庭裁判所が定めます。

まとめ

この記事の要点
  • 親が離婚しても親子の関係は続き、子は相続人のまま
  • 離婚した元の配偶者は相続人ではなく、一般的に喪主の候補にもならない
  • 再婚相手がいれば再婚相手、いなければ子が喪主の候補
  • 葬儀費用は喪主が払うと決まっているわけではなく、相続人で話し合う
  • 離れて暮らした子は、故人の近くにいた人の力を借りて進める

離れて暮らしていた時間があっても、見送りたいという気持ちは大切なものです。自分にできる形で、故人を送り出してあげてください。

喪主ドットコム

喪主ドットコム 編集部

喪主の意味や決め方、葬儀の流れと当日の役割、挨拶やお礼、費用と公的な給付、法事の施主の準備までを、急に喪主を務めることになった方にも分かるように整理している情報サイトです。 公式サイト

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