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葬儀の準備に追われるなかで、『香典返しって喪主が用意するの?いつまでに?』と気になっている方も多いはずです。
結論から言うと、喪主の香典返しは「喪主の名前で、葬儀当日か四十九日の忌明けのあとに贈る」のが基本です。どちらの方式にするかだけ先に決めれば、あとは葬儀社やお店に相談しながら進められます。
この記事では、2つの方式を喪主の手間で比べながら、迷いやすいポイントを一つずつ見ていきます。
香典返しは喪主の名前で、当日か忌明けに贈ります
香典は喪主宛てに届くものなので、香典返しも喪主の名前で贈るのが一般的です。時期は葬儀当日の即日返しか、四十九日の忌明けのあとのどちらかです。
全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)は、弔電や香典の宛先は喪主にするのが一般的だと説明しています。つまり、いただいた側の代表が喪主なんです。
香典返しの時期についても、全互協は「葬儀の当日」か「四十九日の忌明けがすんでから挨拶状を添えて」の2つを挙げています。三十五日に贈る人もいます。
忌明け(きあけ)とは、喪に服す期間が終わる区切りのことです。仏式では四十九日がその日にあたります。
| 項目 | 基本の考え方 |
|---|---|
| 誰の名前で贈る? | 喪主の名前(掛け紙の下のほうに書く) |
| いつ贈る? | 葬儀当日、または四十九日の忌明けのあと |
| 何を贈る? | タオル・お茶などの家庭用品が多い |
| どこで頼む? | 互助会・葬儀社・デパートなどで一括して頼める |
『喪主が一人で全部用意しないといけないの?』と心配になりますよね。実は、品物選びや発送は葬儀社やお店にまとめて頼めるので、喪主が決めることはそれほど多くありません。
香典返しは、喪主が渡すお礼の一つです。お礼全体の流れは 喪主のお礼の渡し方 で紹介しています。
香典を受け取ってから香典返しまでの流れ
香典返しは、受付で香典を預かったところから始まっています。全体を時間の順に並べると、喪主がどこで関わるのかが見えてきますよ。
| 時期 | 起きること | 喪主が関わること |
|---|---|---|
| 通夜・葬儀の当日 | 受付係が香典を預かり、香典帳に記帳してもらう | 受付を誰に頼むか決める |
| 当日返しの場合 | 帰り際に品物を手渡す | 品物と数を葬儀社と決めておく |
| 精進落としのあと | 世話役から香典・香典帳を引き継ぐ | お金に関わるものをその場で確かめる |
| 葬儀のあと | 香典帳を整理する | 多くいただいた方を確かめる |
| 四十九日の忌明けのあと | 忌明け返しを送る | 挨拶状と掛け紙の名前を確かめる |
全互協は、世話役に任せた事務は精進落としが終わったら早めに引き継ぎ、香典や香典帳などお金に関わるものはその場で確かめるよう勧めています。ここで受け取った香典帳が、香典返しの名簿になるんです。
『受付は親戚に頼んだから、中身はよく分からない…』という方も、引き継ぎの時に「香典帳はこれで全部ですか?」と一緒に確かめておけば大丈夫です。
喪主の立場や役割そのものを知りたい時は、喪主とは?意味と葬儀での役割 から読んでみてください。
当日返しと忌明け返し、喪主の手間で比べると?
当日返しは「葬儀の日に終わる」のが強みで、忌明け返しは「いただいた香典に合わせて選べる」のが強みです。喪主の今の余裕で選んでかまいません。
全互協によると、今は葬儀当日に渡す即日返し(その場返し)が増えています。ただ、どちらが正しいということはないんです。

| 比べる点 | 当日返し(即日返し) | 忌明け返し |
|---|---|---|
| 渡す時 | 通夜・葬儀の帰り際に手渡し | 四十九日の忌明けのあとに送る |
| 香典帳の整理 | 当日の分は不要 | 名前と住所を整理する |
| 配送 | いらない | 送る手配がいる |
| 品物の選び方 | 全員に同じ品 | いただいた額で何段階かに分ける |
| 挨拶状 | 会葬礼状と一緒に渡すことが多い | 挨拶状を添える |
| あとの手間 | 香典が多かった人には後日別の品を考える | 送り終えれば完了 |
全互協は、即日返しのよさを「香典帳の整理がいらない」「配送料がいらない」点だと説明しています。葬儀のあとにやることを減らしたい喪主には助かる方式ですよね。
一方で、相手の香典の額が分からないうちに渡すことになります。とくに多くいただいた方には、忌明けのあとに別の品を贈る配慮もあるとされています。
こんな時はどちらが合う?
- 葬儀のあとに時間が取れそうにない時は当日返し
- 遠方に住んでいて、あとで送る手配が大変な時は当日返し
- 参列者が少なく、一人ずつ丁寧に選びたい時は忌明け返し
- 当日返しにしても、多くいただいた方だけ忌明けに追加する形もある
『どっちにすればいいか、今決められない…』という時は、葬儀社の打ち合わせで「当日返しにする人が多いですか?」と聞いてみてください。地域の慣習も含めて教えてもらえます。
忌明けに贈る時の準備:掛け紙・挨拶状・品物
忌明け返しは、香典帳の整理から始めて、品物を選び、掛け紙と挨拶状をそろえて送る流れです。葬儀社やお店に頼めば、掛け紙や挨拶状も用意してもらえます。
忌明け返しにした場合、四十九日の法要の準備と時期が重なります。準備の順番を先に知っておくと、慌てずにすみますよ。
- 香典帳を見て、いただいた方の名前と住所を確かめる
- いただいた額を目安に、品物を何段階かに分ける
- 互助会・葬儀社・デパートなどに一括で頼む
- 掛け紙と挨拶状の文面を確かめる
- 四十九日の忌明けのあとに届くよう手配する
掛け紙の書き方
全互協によると、掛け紙は黒白の水引のものに「志」や「忌明」と表書きし、下のほうに喪主の名前を書きます。挨拶状は、奉書に筆で書いたものを薄墨で印刷し、封筒に入れたものが一般的です。
宗教によって形が変わる点も押さえておきましょう。
| 宗教 | 時期 | 表書きと水引 |
|---|---|---|
| 仏式 | 当日、または四十九日の忌明けのあと | 「志」「忌明」・黒白の水引 |
| 神式 | 当日でない場合は五十日祭のあと | 「志」・水引は銀色か白色 |
| キリスト教式 | 本来このしきたりはない | 贈る場合は「記念品」 |
神式の五十日祭は、仏式の四十九日にあたる区切りの儀式です。キリスト教式では、亡くなって一か月目の命日に贈り物をすることもあると全互協は説明しています。
四十九日の法要の準備と重なる時は、四十九日法要の喪主の準備 もあわせて見ておきましょう。段取りがつかみやすくなります。
香典返しをしなくていい場合もあります
香典はもともと、葬儀の出費を皆で助け合う意味のものです。事情によっては、香典返しをしないこともあります。
『香典返しをしないなんて、失礼にならない?』と不安になりますよね。全互協は、次のような場合は香典返しをしないことがあると説明しています。
- 香典の中包みに「香典返し不要」と書き添えてある
- 一家の生計を支えていた人が亡くなり、香典を遺族の生活費や教育費にあてる
- 故人の遺志で、香典を社会福祉団体などに寄付する
寄付をした場合は、忌明けのあとに、そのことと寄付先を書いた礼状を送って知らせます。礼状だけでも、いただいた方に気持ちはきちんと伝わります。
香典を辞退した家族葬の時
家族葬で香典を辞退していれば、香典返しの準備もいりません。それでも香典を持ってきてくれた方がいた時は、受け取ったかどうかで考えます。
受け取った場合は、ほかの方と同じように香典返しを考えておくと安心です。家族葬の進め方は 家族葬・一日葬の喪主 で紹介しています。
喪主の香典はどう考える?宛先と自分が出すか
香典は喪主宛てに届くので、喪主は「受け取る側の代表」です。喪主自身が香典を出すかどうかに決まった形はなく、家族で話して決めて大丈夫です。
全互協によると、香典を郵送する時は香典袋に入れてから現金書留の封筒に入れ、喪主宛てに速達で出します。手渡しでも郵送でも、宛先は喪主なんです。
では、喪主が自分の親の葬儀に香典を出すのか。ここは迷う方が多いところですよね。
喪主は香典を受け取る側の代表なので、出さないと考える家もあります。兄弟がそれぞれ香典を出す家もあり、地域や家の考え方で分かれます。
- 兄弟や親族が香典を出すか、出さないか
- 喪主の名前で香典返しをまとめて贈るか
- 香典を葬儀費用にあてるか、どう管理するか
例えば、こんな話し方ができます。
「兄弟の分の香典はどうする?」
「今回は出さずに、費用を分けて持とうか」
先に決めておけば、受付や香典帳の整理でも迷いません。お金の分け方は 喪主と葬儀費用の分担 で紹介しています。
香典返しの費用と相続税
国税庁の説明では、相続税の計算で遺産から差し引ける葬式費用に、香典返しの費用は含まれません。葬儀社への支払いとは扱いが違うので、領収書は分けて保管しておきましょう。
葬儀の費用と香典返しの費用を一緒にしてしまうと、あとで整理がしにくくなります。迷ったら税務署や税理士に確かめてみてください。
香典返しの品選びや当日返しの手配は、葬儀社にまとめて相談できることが多いです。葬儀の段取りと一緒に早めに相談しておくと、喪主の負担はぐっと軽くなります。
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喪主と香典返しのよくある相談
よく見かける相談は「法要での香典返し」「喪主以外の家族あての香典」「掛け紙に書く名前」の3つです。どれも、喪主の名前でまとめる考え方で整理できます。
Yahoo!知恵袋でも、香典返しと喪主にまつわる相談がたくさん寄せられています。よくある内容を3つ選んで、考え方を紹介します。
相談1:年忌法要の施主でも香典返しはいる?
親の年忌法要で施主を務めるけれど、香典返しは必要なのか、という相談です。
法要でいただいたお供えへのお返しは、葬儀の香典返しとは別に考えます。施主としての準備は 法事の喪主(施主)の役割 で順番に紹介しています。
相談2:喪主以外の家族あての香典はどう返す?
家族が自分の職場からいただいた香典を、喪主とは別に返していいのか、という相談です。
香典は喪主宛てのものなので、喪主の名前でまとめて返すと掛け紙の名前もそろいます。いただいた本人からも、ひと言お礼を伝えると気持ちが伝わります。
例えば、職場ではこんなふうに伝えられます。
「先日はお心遣いをありがとうございました。おかげさまで無事に見送ることができました」
家族葬で香典を辞退していたのに届いた場合も、受け取ったなら同じ考え方で大丈夫です。誰の名前で返すかを喪主と相談してから手配すると、二重に送ってしまう心配もありません。
相談3:嫁いだ娘が喪主の時、名前はどうする?
結婚して姓が変わった娘が親の喪主を務める時、掛け紙の名前をどうするか、という相談です。
全互協は、結婚して姓が変わっていても実の娘なら喪主になってかまわないとしています。掛け紙には喪主の名前を書くので、旧姓を添えるかどうかは頼むお店や葬儀社に相談してみてください。

よくある質問
喪主が香典返しを用意しないといけませんか?
香典は喪主宛てに届くので、香典返しも喪主の名前で贈るのが一般的です。品物の手配は互助会・葬儀社・デパートなどにまとめて頼めます。
香典返しはいつまでに贈ればいいですか?
葬儀当日の即日返しか、四十九日の忌明けのあとに挨拶状を添えて贈るのが一般的です。三十五日に贈る人もいます。
香典返しをもらった側はお礼状を出しますか?
全互協は、香典返しを受けた側は礼状を出さないのがしきたりだとしています。会った時にひと言お礼を伝える程度で十分です。
香典返しの差出人の住所は、故人の家と喪主の家のどちらですか?
決まった形は確認できませんでした。返事や問い合わせを受け取りたい住所にしておくと困りません。迷ったら頼むお店に相談してみてください。
即日返しをしたら、忌明けにもう一度贈る必要はありますか?
基本は即日返しで終わりです。全互協は、香典がとくに多かった方には忌明けのあとに別の品を贈る配慮もあるとしているので、香典帳を見て考えてみてください。
まとめ
- 香典は喪主宛てなので、香典返しも喪主の名前で贈る
- 時期は葬儀当日の即日返しか、四十九日の忌明けのあと
- 当日返しは手間が少なく、忌明け返しは額に合わせて選べる
- 香典返し不要の申し出や寄付をした場合は、香典返しをしない
- 喪主自身の香典の扱いは、兄弟や家族で先に話しておく





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