女性が喪主になる時|妻・娘が務める場合の挨拶と服装

女性が喪主を務める時の挨拶と服装を解説する記事のアイキャッチ

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夫や親を亡くし、自分が喪主を務めることになったけれど、女性が喪主でいいのかと気になっている方もいるはずです。まずは、心からお悔やみ申し上げます。

結論から言うと、女性が喪主を務めることに問題はありません。妻でも娘でも、家族で話し合って決めたなら、堂々と務めて大丈夫です。

この記事では、女性の喪主について、立場ごとの昔の慣習と今の考え方、挨拶のまとめ方、服装の選び方が分かります。

目次

女性が喪主を務めてもいい?結論は「問題ありません」

先に結論

喪主は法律で決まった役職ではなく、性別の決まりもありません。全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)も、喪主は普通は故人の配偶者だと説明しており、夫を亡くした妻が喪主になるのは自然なことです。

全互協は、喪主は故人と最も縁の深い人がなるのが原則で、普通は故人の配偶者だと説明しています。一般的な順番としては、配偶者、長男、長女、親、兄弟の順を挙げています。

夫が亡くなれば妻が、父や母が亡くなって男の子がいなければ長女が、という形で、女性が喪主を務める場面はたくさんあるんです。

気になること実際のところ
女性が喪主になってはいけない決まりはある?ない。喪主の性別を定めた法律や公的なルールはない
妻が夫の喪主を務めるのは一般的?全互協は、喪主は普通は故人の配偶者だと説明している
嫁いだ娘が親の喪主を務めてもいい?全互協は、姓が変わっても実の娘なら喪主になってかまわないとしている
喪主の名前で何が出る?全互協によると、葬儀の通知状は喪主の名前で出す

『でも、親戚から何か言われないかな…』と不安になりますよね。家族で話し合って決めたことなら、気にしすぎなくて大丈夫です。

喪主の役割は男女で変わらない

喪主が当日にすることは、女性でも男性でも同じです。全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)は、焼香は喪主から始まり、遺族、親族、一般参列者の順になると説明しています。

全互協は、出棺の時に喪主が位牌を持って棺に続き、骨上げでは最後に喪主がのど仏を拾うとしています。女性だから何かを省く、ほかの人に代わってもらう、という決まりはありません。

「女性の喪主は正式ではない」と言われたら

年長の親族などから「喪主は男性がするものだ」と言われることもあるかもしれません。昔は家を継ぐ男性が葬儀を出す、という考え方が強かったので、その名残から出る言葉なんですね。

全互協も、配偶者がいなければ同姓の子が喪主になると書いています。一方で、結婚して姓が変わっていても、故人の実の娘であれば喪主になってかまわないとも説明しています。

言い伝えや家ごとの考え方は、そういう考えの人もいる、と受け止めておけば十分です。そのうえで、家族で決めたことを短く伝えてみてください。

「家族で話し合って、私が務めることにしました。至らないところは助けていただけると嬉しいです」

妻・長女・一人娘…立場別に見る昔の慣習と今の考え方

この章の要点

女性が喪主を務める場面は、妻、長女、一人娘、嫁いだ娘、子を亡くした母などさまざまです。立場ごとに、昔の慣習と今の考え方を並べると、迷った時の判断がしやすくなります。

同じ「女性の喪主」でも、故人との関係によって、迷うポイントは違いますよね。立場ごとに整理してみました。

妻・長女・一人娘・嫁いだ娘・子を亡くした母という立場ごとに、昔の慣習と今の考え方を並べた図解
立場昔の慣習でよく言われたこと今の考え方迷った時の決め方
夫を亡くした妻息子がいれば息子が務めることも配偶者が最初の候補として一般的体力や気持ちを考え、子が支える形も
長女長男がいれば長男が先男の子がいない時や家族の話し合いで務める兄弟の事情と気持ちを確かめる
一人娘親族の男性が務めることも実の娘が務めるのが自然親族に段取りを手伝ってもらう
嫁いだ娘姓が変わると実家の葬儀は出さない姓が変わっても実の娘なら務められる嫁ぎ先の家族の予定も確かめる
子を亡くした母親は喪主をしないという言い伝えがある地域も配偶者がいなければ親も候補になる家族と葬儀社に相談して決める

夫を亡くした妻が喪主になる時

夫を亡くした妻は、一般的な順番でいちばん最初の候補です。長年連れ添った夫を見送る立場として、とても自然な形なんです。

ただ、気持ちの整理がつかないまま、決めごとが続くのはつらいですよね。喪主は妻が務めて、葬儀社とのやりとりや親族への連絡は子が受け持つ、という分け方もよく見られます。

全互協は、喪主の第一の役目は弔問を受けることだと説明しています。妻は夫のそばにいることを一番に考えて、手配は周りに任せて大丈夫です。

長女が喪主になる時

男の子がいない家や、親の身の回りの世話をしていた家では、長女が喪主を務めることもよくあります。長男がいても、家族で話し合って長女が務めることもあります。

『弟がいるのに、姉の私が喪主でいいの?』と迷う方もいますよね。誰が喪主かよりも、家族が納得していることのほうがずっと大切です。

兄弟で決める時の考え方は、喪主の決め方でも紹介しています。

一人娘や、嫁いだ娘が喪主になる時

一人娘の場合は、自分のほかに子がいないので、娘が喪主を務めるのが自然な流れです。結婚して姓が変わっていても、全互協の説明どおり、実の娘であれば喪主になってかまいません。

嫁いだ娘が実家の親の喪主を務める時は、嫁ぎ先の家族にも事情を伝えておくと、当日の段取りもスムーズに進みます。例えば、嫁ぎ先の家族にはこんなふうに伝えられます。

「実家の父の葬儀で、私が喪主を務めることになりました。数日、家を空けることになりますが、よろしくお願いします」

一人娘で相談できる兄弟がいない時は、親族や親の友人に受付をお願いするなど、頼れるところは遠慮なく頼ってみてください。若い喪主が最初にやることは、はじめての喪主で紹介しています。

母の葬儀で娘が務める場合は、母の葬儀の喪主もあわせて読んでみてください。

子を亡くした母が喪主になる時

子に先立たれた時、配偶者がいなければ、親が喪主の候補になります。地域によっては「親は子の喪主をしない」という言い伝えが残っていることもあります。

こうした言い伝えに従うかどうかは、家族で決めてかまいません。考え方は逆縁の喪主で紹介しています。

女性が喪主か迷う場面の決め方

この章の要点

女性が喪主を務めるかどうか迷う時は、「故人の希望」「本人の気持ち」「動きやすさ」の3つを順に確かめると決めやすくなります。性別ではなく、家族の事情で決めて大丈夫です。

例えば、夫を亡くした妻と、成人した長男がいる家なら、こんな話し合いになることがあります。

「喪主はお母さんでいいかな。葬儀社さんとのやりとりは僕がやるから」
「ありがとう。挨拶だけは、お父さんのために私がするね」

迷った時に確かめる順番
  1. 故人が生前に、葬儀や喪主について希望を話していたかを確かめる
  2. 候補になる本人に、務めたい気持ちがあるかを聞く
  3. 体力や住まいの距離など、動きやすさを確かめる
  4. 喪主と窓口役を分けるかどうかを決める
  5. 決まったことを葬儀社と親族に伝える
故人の希望・本人の気持ち・動きやすさの順に確かめて、女性が喪主を務めるか決める流れの図解

喪主と窓口役を分ける

喪主を務める女性が、すべての手配まで一人でこなす必要はありません。全互協は、実際の運営は親類や友人などに世話役をお願いする場合もあると説明しています。

役割喪主(妻・娘)窓口役・世話役
弔問を受ける中心になる喪主のそばで支える
葬儀社との打ち合わせ大事なことを決める細かいことを詰める
親族への連絡近しい人だけ自分から連絡先を調べて手分けする
受付・会計任せる引き受ける
挨拶短くお礼を述べる必要なら代わる

高齢の妻が喪主を務める時

夫を亡くした妻が高齢で、長い時間の式がつらいこともありますよね。そんな時は、妻を喪主として立てて、子が段取りを受け持つ形がよく選ばれます。

立ったり座ったりが多い場面では、椅子を用意してもらうなど、葬儀社に相談しておくと安心です。妻は夫のそばにいることを一番に考えて大丈夫です。

二人で務める形もある

母と長男、姉と弟など、二人で喪主を務めることもできます。喪主を一人にしなければならない法律はありません。

挨拶の分け方などは、喪主は2人でもいい?で紹介しています。

女性の喪主の挨拶は短くて大丈夫

この章の要点

女性の喪主の挨拶も、男性の喪主と同じで、短く簡潔にお礼を伝えれば十分です。話すのが難しい時は、親族に代わってもらうこともできます。

『人前で話すのが苦手で、挨拶のことを考えると不安…』という方も多いですよね。全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)のQ&Aでは、会葬者も遺族の辛さは察しているので、挨拶は簡単なもので十分だとされています。

全互協は、出棺の挨拶のポイントとして次の4つを挙げています。

出棺の挨拶に入れる4つのこと
  • 自己紹介(故人との続柄と名前)
  • 会葬と見送りへのお礼
  • 生前お世話になったことへの感謝
  • 今後も家族を見守ってほしいというお願い

妻が喪主の時の挨拶の例

「本日はお忙しい中、夫のためにお集まりいただき、ありがとうございました。妻の〇〇でございます。」

「生前は皆さまに大変お世話になり、夫も感謝していたと思います。これからも私ども家族を、どうぞよろしくお願いいたします。」

娘が喪主の時の挨拶の例

「長女の〇〇でございます。本日は父のためにお見送りいただき、心よりお礼申し上げます。」

「父が穏やかな日々を過ごせたのは、皆さまのおかげです。今後とも変わらぬお付き合いをいただけますよう、お願い申し上げます。」

通夜ぶるまいや精進落としの挨拶

挨拶は出棺の時だけではありません。全互協は、通夜ぶるまいは喪主の挨拶で締めくくると説明しています。

「本日はありがとうございました。明日の葬儀は〇時からでございます。どうぞお気をつけてお帰りください」

精進落としでは、全互協によると喪主がお礼の言葉を述べ、僧侶に献杯の音頭をお願いします。どの場面でも、お礼を短く伝えれば十分です。

涙で話せなくなった時は

挨拶の途中で涙があふれて、言葉に詰まってしまうこともありますよね。そんな時は、無理に続けず、一呼吸おいてから最後のお礼だけ伝えれば大丈夫です。

全葬連のQ&Aでは、遺族代表の挨拶は喪主か、その代理の親族がするとされています。最初から不安な時は、挨拶だけ息子や兄弟にお願いしておくのも一つの方法です。

紙を見ながらでもいい

挨拶の文面は、小さな紙に書いて手元に持っておいてかまいません。覚えようとしなくて大丈夫です。挨拶の例文は喪主の挨拶でも紹介しています。

女性の喪主の服装は黒無地の喪服で大丈夫

この章の要点

女性の喪主の服装は、黒無地で光沢のないワンピースやアンサンブル、スーツが基本です。和装なら黒無地の着物になります。どちらを選んでも、黒無地であれば失礼にはあたりません。

全互協は、喪主は正式喪服を着用するのが本来のあり方で、遺族や近親者は準喪服や略式喪服でかまわないと説明しています。全葬連は、喪服は黒無地で光沢のないものが一般的で、女性は黒のワンピースやアンサンブル、スーツなどを着用するとしています。

装い例ひとこと
洋装黒無地のワンピース、アンサンブル、スーツ通夜から告別式まで同じ一着で務めやすい
和装黒無地の着物着付けの時間がかかるので早めに手配する
女性の喪主の服装の例として、黒無地の喪服と数珠を持つ手元の写真

全互協は、ひじ丈の袖のワンピースとジャケットのアンサンブルは、季節を問わず着られて便利だとしています。プリーツのスカートは座りやすくて楽だとも紹介しています。

女性の喪主の身だしなみチェック
  • 黒無地で光沢のないワンピースかアンサンブルを選ぶ
  • 靴は金具のないプレーンな黒にする
  • アクセサリーは控えめにし、迷ったら付けない
  • 真珠を付けるなら1連にし、2連は避ける
  • 替えのストッキングと黒いハンカチを用意しておく

全互協は、参列する時のアクセサリーについて、結婚指輪以外は付けないのが本来の考え方だと説明しています。真珠を付ける場合も、2連のものは「重なる」に通じるので避けるとしています。

洋装か和装か迷ったら

『喪主なら着物のほうがいいの?』と迷う方もいますよね。洋装でも和装でも、黒無地の喪服であれば失礼にはあたりません。

家族や親族で装いをそろえたい時は、事前に一言相談しておくと安心です。服装の詳細は喪主の服装で紹介しています。

葬儀のあとや法事の装い

全互協は、葬儀でお世話になった近所へ挨拶に回る時は、準喪服か地味な平服にするとしています。法事については、遺族は三回忌までは喪服を着用し、三回忌以降の法要は地味めの平服がよいと説明しています。

葬儀のために用意した喪服は、四十九日や一周忌でも使うことになります。手入れをして、すぐ出せる場所にしまっておくと安心です。

段取りは葬儀社と分け合う

女性の喪主に限らず、喪主は短い時間で多くのことを決めることになります。段取りを任せられる葬儀社に早めに相談しておくと、慌てずにすみます。

和装の着付けや、挨拶の流れも、葬儀社に相談できることが多いです。いざという時の相談先を、資料で比べておくのも一つの方法です。

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女性の喪主でよくある相談

この章の要点

女性の喪主については、「女性が喪主をするのはよくないと言われた」「着物か洋服か」「黒のスーツでは変か」という相談がよく寄せられます。要約して、考え方をお伝えします。

相談1:女性が喪主をするのはよくないと言われた

喪主は男性がするのが正式で、女性が務めると故人のためによくない、と言われて気になっている、という相談です。

喪主の性別を定めた法律や公的なルールはありません。全互協も、喪主は普通は故人の配偶者で、姓が変わった実の娘でも喪主になってかまわないと説明しています。

言い伝えや家ごとの考え方は、そういう考え方の人もいる、と受け止めておけば十分です。故人を思って務めることが、何よりの供養になるはずです。

相談2:女性の喪主は、着物と洋服のどちらがいい?

喪主の女性は着物を着るものなのか、洋服でいいのか、という相談です。

和装なら黒無地の着物、洋装なら黒無地のワンピースやアンサンブル、スーツが基本です。どちらでも失礼にはあたりません。

着付けの手間や、通夜から告別式までの動きやすさを考えて選んでみてください。地域や家で習わしがある時は、年長の親族や葬儀社に確かめておくと安心です。

和装にする時は、着付けをお願いできるかを葬儀社に早めに聞いておきましょう。通夜は洋装、告別式は和装というように、場面で分けて選ぶこともできます。

相談3:喪主になる時、黒のスーツでは変?

女性が喪主になる時、黒のスーツだと変か、きちんとした喪服を用意しておいたほうがいいのか、という相談です。

全葬連は、女性の喪服として黒のワンピースやアンサンブル、スーツを挙げています。黒無地で光沢のないスーツなら、喪主として着ても問題ありません。

ふだんのビジネス用の黒いスーツは、光沢や柄が入っていることもあります。迷う時は、喪服として作られたものを一着用意しておくと、法事の時にも使えて安心です。

相談考え方の要点
女性の喪主はよくないと言われた性別の決まりはない。家族で決めてよい
着物か洋服かどちらも黒無地なら問題ない
黒のスーツは変か黒無地で光沢がなければ問題ない

よくある質問

女性が喪主を務めるのは珍しいことですか?

珍しいことではありません。全互協は喪主は普通は故人の配偶者だと説明しており、夫を亡くした妻が喪主を務めるのは一般的です。

嫁いだ娘が、実家の親の喪主を務めてもいいですか?

全互協は、結婚して姓が変わっていても実の娘であれば喪主になってかまわないと説明しています。

女性の喪主の挨拶は、どのくらいの長さがいいですか?

短く簡潔で十分です。全葬連のQ&Aでも、会葬者は遺族の辛さを察しているので簡単なもので十分だとされています。

喪主の女性はアクセサリーを付けてもいいですか?

控えめにし、迷ったら付けないのが安心です。真珠を付ける場合は1連にし、2連は避けるとされています。

法事の時も喪服を着ますか?

全互協は、遺族は三回忌までは喪服を着用し、三回忌以降の法要は地味めの平服がよいと説明しています。

まとめ

この記事の要点
  • 女性が喪主を務めることに、法律や公的なルールの制限はない
  • 妻は一般的な順番で最初の候補。姓が変わった実の娘も務められる
  • 立場ごとの昔の慣習と今の考え方を比べ、家族の事情で決めてよい
  • 挨拶は短く簡潔で十分。難しい時は親族に代わってもらえる
  • 服装は黒無地のワンピース・アンサンブル・スーツ、または黒無地の着物

喪主を務めるのは、故人を大切に思うからこそです。周りの手も借りながら、自分らしい形で、心をこめて見送ってあげてください。

喪主ドットコム

喪主ドットコム 編集部

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